【ツギクルTリーガー】近い将来ジャンプアップが確実なホープ 伊藤詩菜


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【ツギクルTリーガー】近い将来ジャンプアップが確実なホープ 伊藤詩菜

ノジマTリーグ2024-25シーズン男子は、今週末の最終節までシーズン順位が確定しないという大激戦が続いています。ただし、残念ながら昨季までの6シーズン全てでシーズン首位、うち4シーズンはプレーオフを制した絶対王者、木下マイスター東京(以下KM東京)がプレーオフに進出できないことだけは確定してしまいました。他のチームの実力の向上を感じるとともに、早くも、KM東京がどう巻き返すのかが気になりますが、まずは今シーズンの覇権の行方を見届けましょう。

さて、今回のツギクルTリーガーは、来シーズン以降の飛躍が大いに期待される日本ペイントマレッツ(以下ニッペM)の伊藤詩菜(いとう・しいな)選手を紹介いたします。


伊藤選手は、2007年3月に愛知県で誕生しました。幼少期から地元の名門・卓伸クラブに通い腕を磨いた伊藤選手は、卓伸クラブのエースとして活躍し、2018年の全国ホープス大会では同クラブを全国優勝に導きます。この頃から面手凛選手(木下アビエル神奈川)とはライバル関係にあり、全国大会などで度々激突し、名勝負を繰り広げてきました。

小学校卒業後は、全国から俊英が集まる大阪の四天王寺中学に進学。同時にミキハウスJSCに所属することにもなり、厳しいながらも充実した環境の中で卓球に専心する日々を送ることとなりました。2021年の全国中学校卓球大会では、チームを準優勝に導いたことをはじめ、数々の大会で好成績を残しました。高校は、そのまま持ち上がりで四天王寺高校に進学します。2024年の全国高等学校選抜卓球大会では、チームの中心選手として活躍。準決勝、決勝ではシングルス、ダブルス計4試合全勝という圧巻の戦いぶりを見せ、殊勲賞に輝きました。しかしながら、前人未到の11連覇を目指した同年のインターハイでは、大阪予選決勝で香ヶ丘リベルテに敗れ、学校対抗の連覇は途絶えてしまいました。団体戦の悔しさを胸に、一学年下の青木咲智選手(ニッペM)とのペアで臨んだダブルスでは、見事に優勝を果たしました。なおこのペアは、2025年1月の全日本卓球選手権大会にも出場し、3位に入賞しました。



Tリーグには2023-24シーズンから参戦しています。参入初シーズンは残念ながら出場機会なしで、Tリーグの「雰囲気」を肌で感じただけに終わりましたが、今シーズンはダブルス7試合に出場し、5勝2敗の好成績を残しました。特筆すべきは、2024年11月23日の日本生命レッドエルフ戦。四天王寺高校の先輩でもある10歳年上の芝田沙季選手とのペアで、笹尾明日香麻生麗名組と対戦し、見事に勝利したのです。笹尾・麻生組は全日本卓球選手権大会で優勝した実力ペアですから、伊藤選手の現時点での実力の高さを証明するとともに、洋々たる前途を予感させる勝利でした。来季の出場機会増は当然のことながら、悲願の初制覇を目指し、プレーオフに臨むニッペMの「最終兵器」となるかもしれません。


伊藤選手の戦型は左シェーク異質攻撃型で、日本での第一人者は伊藤美誠選手です。前・中陣での速攻で多く得点を奪いますが、フォア側とバック側とで性質の異なるラバーを貼ったラケットから放たれる、球筋の見極めが難しく変化の鋭い返球も特色です。160cmと女子選手としては比較的高い身長からもわかる通り、フィジカル面にも恵まれており、魅力はじゅうぶんです。雰囲気にも慣れ、試運転も済んだ来シーズンは、いよいよ勝負となる3シーズン目となります。伊藤選手がレギュラーとして躍動する姿を期待して応援していきましょう。


伊藤詩菜(いとう・しいな)
2007年3月25日愛知県生まれ。四天王寺中学を経て、現在四天王寺高校在学中。2024年インターハイダブルス優勝。2025年全日本卓球選手権大会女子ダブルス3位。2023-24シーズンからニッペM所属。戦型は左シェーク異質攻撃型で、前・中陣での速攻が持ち味。


(文・江良与一)

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