【ツギクルTリーガー】錚々たるメンバーに気後れせずに着実に歩みを進める 面手凛


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【ツギクルTリーガー】錚々たるメンバーに気後れせずに着実に歩みを進める 面手凛


Tリーグの2023-24シーズンは中盤戦を迎え、そろそろ各チームの順位に差がつきつつあります。今回は、現在日本生命レッドエルフと熾烈な首位争いを演じている木下アビエル神奈川(以下KA神奈川)のホープ・面手凛選手を紹介いたします。

面手選手は2007年12月に岡山県で誕生しました。卓球選手だった母親の影響で3歳からラケットを握り、小学校時代は地元の名門チームTCマルカワに所属。2017年の全日本選手権カブの部女子シングルス優勝をはじめ、全国大会、国際大会で数々の好成績を挙げ、注目を集めました。クラブでの練習に加え、自宅で母親と一緒にトレーニングに励んだことが、この時期の面手選手の強さを支えていたようです。

中学は地元の名門、山陽学園中学に進学。同中学を全国でも屈指の強豪校に躍進させ、3年時には全国中学校卓球大会の女子シングルスで優勝しました。また同年の全日本卓球選手権ジュニアの部女子シングルスでも3位入賞を果たしています。今春進学した山陽学園高校でも、シングルス、ダブルス双方で県総体優勝を果たし、インターハイへと進みました。インターハイではシングルスでベスト8進出と早くも実績を残しました。プレー以外の面でも、練習の合間の5分間休憩の時間に母親お手製のおにぎりを頬張る「モグモグタイム」が話題を呼んでいます。

Tリーグには中学2年時の2021-22シーズンから参戦しています。同シーズン、シングルスは0勝2敗でしたが、石川佳純選手とペアを組んだダブルスでTリーグ初勝利をあげています(シーズン成績は1勝1敗)。当時最盛期は過ぎていたとはいえ、日本代表の精神的支柱と言っても良い存在だった石川選手のペアに抜擢されたことは、KA神奈川、ひいては日本卓球界が面手選手にかけた期待の大きさを示すものでした。

翌2022-23シーズンはシングルスのみの出場で0勝2敗、23-24シーズンは11月15日現在シングルス1勝0敗、ダブルス1勝0敗と物足りない成績が続いています。ただし、これは所属チームがKA神奈川という超ハイレベルなチームならばこその悩みです。黄金世代の平野美宇選手、「Wみゆう」の愛称で知られ、人気・実力ともに兼ね備えた長﨑美柚木原美悠両選手、次世代最大のホープ候補である張本美和選手に加え、世界ランク上位の中国人選手が3人。この錚々たるメンバーの中では試合に出場することすら難しい状態です。しかし、先述の通り、限られたチャンスの中で確実に勝利という結果を残してきており、今後の飛躍が大いに期待できます。

面手選手の戦型は右シェークドライブ型で、159cmという身長に由来する長いリーチを活かした力強いドライブが魅力です。プレースタイルはオーソドックスで、正確なショットを連続して放つことができるため、長いラリーになっても打ち負ない強さがあります。フォアハンドでは強力なドライブを放ち、バックハンドでは強いスピンをかけた球を打ち返すなどの器用さも持ち合わせています。球の回転が読みづらい巻き込みサーブも大きな武器で、エースを奪うこともしばしばあります。

魅力はたっぷりあるものの、まずはチーム内での競争に勝たないことには、そのアピールポイントを示すことができませんが、逆に言えば、チームでレギュラーの座をつかめば、即日本代表へのジャンプアップにもつながります。今シーズンの残り試合、面手選手が何試合に出場できるか、目が離せませんね。


面手凛(めんで・りん)
2007年12月31日岡山県生まれ。現在山陽学園中学を経て現在山陽学園高校在学中。2022
年全日本卓球選手権大会女子ジュニアの部シングルス3位。2022年全国中学校卓球大会女子シングルス優勝。2021-22シーズンよりKA神奈川に入団。戦型は右シェークドライブ型で、長いリーチを活かしたフォアハンドからのドライブが最大の武器。


(文・江良与一)

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