【アナタの知らない卓球の世界】汗が拭けない!?知っておきたい卓球の基本ルール!


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【アナタの知らない卓球の世界】汗が拭けない!?知っておきたい卓球の基本ルール!

突然ですが、

「皆さんはスポーツで汗をかいた時、タオルで拭きますよね?」

「汗」は人間の性質上かき、特に夏場の時期は何もしていなくても、汗が出てしまいます。
汗には「体温を一定に保つ」という大事な役割があります。

ただその汗ですが、

手が滑ったり、
ミスに繋がったり、

とスポーツを行うにおいて悪影響となる効果も及ぼしてしまいます。
そのため多くのスポーツで、いやスポーツ以外でも汗対策を行い、汗のデメリットを予防しようとします。

それは卓球も例外ではなく、いやより小さなコートが戦場である卓球だからこそ汗対策は必要なのです。

しかし実は卓球ではタオルを使えるタイミングに制約があるため、いつでも自由にタオルを使えるわけではありません。

卓球の公式ルールでは、

・3-3や6-7など、両者の得点の合計が6の倍数になる6ポイントごと、

・最終ゲームのチェンジエンド時(どちらかが5点目を挙げた時)

の上記2点でしかタオルを使用する事が出来ません。

言い換えれば6の倍数か、エンドを変える時にしか汗対策が出来ないのです。

「えっ、、、なんで? 別によくない? 汗をタオルで拭くのぐらい 」

この記事を読んでいる方の中には、こうした疑問を持たれた方も少なくないと思います。
皆さんの疑問はもっともで、以前のルールでは、いつでもタオルで拭くこと可能でした。

しかしそのタオル使用を自由に認めた時代には、タオル使用を頻繁に使用し、

相手の集中力を乱す、
時間をあえて稼ぎ「促進ルール」にもっていく

など本来の汗を拭く目的ではない理由でタオルを使用し、試合進行が遅くなるという問題が発生してしまいました。

多くのスポーツは、「勢い」を大事にします。
特に卓球は、心理状況がより影響しやすいスポーツなため、「勢い」が顕著に出てきてしまいます。

だからこそ、タオル使用は、決められたタイミングで行うようになったのです。

しかしそうは言っても、「汗」はどんな時でも出てしまいますし、
しかもそれが「手汗」として出てしまえば、ミスに繋がり、負けた敗因にもなりかねません。

ではその汗対策、卓球選手はどうしているのでしょうか?
ユニフォームで拭くのにも、他の汗を拾ってしまいそうだし、我慢するのか?

いや、卓球台で拭いているのです。

なんだかこう聞くと、あまりお行儀がよいとは感じてしまいますが、トップ選手達でも、アマチュアの選手達のなかでも一般的な慣習として浸透した行動なのです。

実際に日本のTOPの選手である、張本智和選手や戸上隼輔選手も試合中行っています。

しかしこの行為、昨今のコロナ事情で、衛生上よくないと禁止され、またゲームを時短するための作成された「20秒バイオレーション」などのルール改正の影響で、Tリーグの会場では目にする機会が減ってきています。

緊張感には選手たちが織り成すプレー以外の余韻、余白があるからこそ、その一瞬は最高に輝いて見えます。

もちろんタイムタウトで、その緊張感が伝わるかもしれません。

ただ人から見たら、おかしな光景でも、卓球の魅力を引き出す、「慣習」、出会った事は事実です。

時短のためや、衛生上など、理由はわかります。
ただ「効率化」の波によって、文化まで昇華した行為が消えていく事に寂しさを覚えてなりません。

(文・富永陽介)

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