【アナタの知らない卓球の世界】世に蔓延る違反サーブの現状とは?サーブの違反ルール紹介!
ウマニティ
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スポーツには必ず大小様々なルールが存在します。
なぜならルールがなければ無秩序で、面白味のないただの遊びになってしまうからです。
それは卓球も同じで、卓球をより面白くするために様々なルールがあります。
特に前回も触れたサーブには、
「それって反則になるの?」
と考えてしまうようなルールがあります。
ルールを知ってより卓球を楽しむために、今回は 卓球の特にサーブの違反行為について紹介します。
卓球のサーブにも多くの反則があります。
大まかなところでは
・相手が構える前にサーブを出すのは反則
・サーブのトスの上がり際を打つのは反則
・ボールがラケットに当たる瞬間を隠すのは反則
などが挙げられます。
特に有名なのは「ボールを隠す」行為、いわゆる「ボディハイドサーブルール」です。
卓球はコンマ何秒の間に、ボールへの「反応」を競い合うスポーツです。
そのため卓球選手はラケットの向きや、モーションによって回転を予想して、レシーブします。
特にサーブは特殊な回転がかかっていることが多く、ボールが見え続けなければレシーバーは相当不利な状態になってしまいます。
だからこそサーブでボールを隠す行為は違反とされているのです。
ただこのルールですが、2002年にルール改正される前まではボールを隠す行為がよしとされていた時代がありました。
実際当時の選手の中には、サーブを隠して打つ方もいたそうです。
そのため多くの選手がレシーブでミスをしてしまい、卓球で一番盛り上がるべきラリーまで進まないという自体に陥っていました。
この風潮に止めを刺したのが、現中国協会会長の「劉国梁」と言われています。
劉国梁は「世界一のサーブ」を持つ選手で、そのサーブを使用してアトランタオリンピック金メダルを始め数限りない多くのタイトルを獲得しています。
彼のサーブは左腕で隠すようにサーブを打つのが特徴で、そのサーブの強力さと見えづらさによって、多くの選手からサービスエースを取り続けました。
ただボールを隠す行為は卓球の一番の魅力であるラリー戦に触れられないと、物議を醸し2002年にボディハンドサーブは違反となりました。
ただ悲しい話ですが実情はまだまだグレーなところも多く、ルール違反かもしれないと感じるサーブを打たれる選手は、プロ・アマ問わず世界中にいます。
その例として代表的なのが馬龍選手(中国)です。
彼のサーブは左手を大きく振り上げるため、世界選手権で審判から何度も注意されています。
このようにトップ選手でも違反の可能性があると疑われてもおかしくない、サーブを出している選手は多くいらっしゃいます。
そのため実情はルールの浸透がまだまだされておらず、ルールに対する規制も無い、それが現状となってしまっています
ここまでサーブの反則、特にボディハンドサーブの紹介をしてきました。
何としても勝つ
これは確かに素晴らしい美学かもしれません。
ただだからといって、ルールを無視してはいけません。
伊藤美誠選手や平野美宇選手のように、ルールを遵守したサーブを出されている方もいます。
スポーツはスポーツマンシップに則って試合をすることが一番大事だと考えます。
もしかしたらこの考えは、勝負の世界では甘い考えなのかもしれません。
ただ正々堂々な戦いにしか、熱気は生まれません。
卓球の魅力をもっと引き出すために、いずれこのルールが全体に行き渡り、正々堂々行われている試合がどこでも見れる未来が来ることを祈っています。
(文・富永陽介)