【ツギクルTリーガー】岡山リベッツ躍進のキーマン 吉山僚一


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【ツギクルTリーガー】岡山リベッツ躍進のキーマン 吉山僚一


今回は岡山リベッツ(以下岡山R)のエースへの成長が期待される吉山僚一(よしやま・りょういち)選手を紹介いたします。

吉山選手は2004年7月に埼玉県で誕生しました。3歳下の弟、和希さんがおり、和希さんも岡山Rに所属するTリーガーです。

小学生時代から地元のクラブチーム中原TCに所属し、東アジアホープス大会代表に選ばれるなど全国に名の轟いた存在でした。地元の大井東中学に進学しましたが、2年時に、より卓球に専念できる環境を求めて、全国屈指の名門愛知工業大学名電中学に転校します。この転校は見事に奏功し、3年生の時には全国中学卓球選手権シングルスに優勝。さらにその後に出場した全日本選手権ジュニアの部のシングルスでも優勝と一躍、次世代を担うトップ選手の地位に躍り出ました。
高校はそのまま内部進学で愛工大名電高校へ。ここで、全国から集まった優秀な選手たちと切磋琢磨した吉山選手は、さらに成長し、2021年のインターハイでチームを団体優勝に導くとともに、ダブルス、シングルスでいずれも準優勝という成績を残します。

そして高校在学時2020-21シーズンからは、岡山Rに入団し、Tリーガーとしての道も歩み始めました。ジュニア時代の戦績やインターハイでの活躍から、ルーキーイヤーから大車輪の働きが期待されましたが、さすがに「プロの壁」は厚く、初年度、2年目ともにシングルス0勝2敗に終わりました。本人も周囲も初勝利までの道のりがここまで遠いとは思わなかったことでしょう。
3シーズン目の2022-23シーズンにようやく初勝利をあげましたが、このシーズンもシングルスのみの出場で2勝6敗と苦戦続きでした。そして今シーズンもここまで2勝4敗と苦闘は続いています。この成績に一番不満を持っているのは他ならぬ吉山選手本人でしょう。同世代の中では常に優勝を争う場にいて、数々の国際試合にも選抜された実績を考えれば今のTリーグの成績は歯がゆいばかりだと思います。

身長176cmと卓球選手としては恵まれた体躯の持ち主である吉山選手の持ち味は、フォア、バック双方から繰り出される強烈なドライブですが、台上のどの位置に打ち込まれてもチキータを打ち返せる器用さも持ち合わせています。チキータ後に返ってきたチャンスボールをバックからの強烈なドライブで仕留めるというのが吉山選手の必殺パターンです。また、強烈な回転をかけたサービスも得意で、特に体の内側から外側にスイングして回転をかけるヤングジェネレーションサービスでは度々サービスエースを奪っています。

身体能力、プレースタイルに関しては魅力一杯の吉山選手が、もう一段階飛躍するために必要なのは一にも二にも修羅場を経験することでしょう。幸いにして岡山Rには日本代表を長年牽引してきた丹羽孝希選手や、2022-23シーズン19勝を挙げシーズンMVPに輝いたハオシュアイ選手などの経験豊富なベテランがそろっています。彼らの背中を追い、技術のみならず、メンタルの持ちようや試合中の駆け引き、試合時にピークを迎えるための調整方法などを学び取った上で、強豪たちとの試合を数多くこなしていけば、Tリーグでも勝利を積み重ねていけるはずです。のみならず、日本のトップ、さらには世界のトップまでをも狙える可能性も秘めています。まずは吉山選手が岡山Rで勝利を数多く挙げる姿を期待して応援していきましょう。

吉山僚一(よしやま・りょういち)
2004年7月16日埼玉県生まれ。愛工大名電中学・高校を経て、現在日本大学在学中。中学3年時の全国中学卓球選手権シングルス、全日本選手権ジュニアの部シングルス両方で優勝を飾る。2020-21シーズンから岡山Rに入団。戦型は右シェークドライブ型。


(文・江良与一)

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