【今さら聞けない卓球用語】なぜ中国は強いのか?技術的側面から解説!


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【今さら聞けない卓球用語】なぜ中国は強いのか?技術的側面から解説!


スポニティによる週次連載記事の第17回、今回は中国の強さについて、技術的な側面から、その強さの秘密を解説していきます。


日本をお手本に

日本が世界選手権で初めて優勝したのは1952年、7種目中4種目に優勝し、「異常なペンホルダーの卓球」と報じられ、世界を驚愕させました。

それまで欧米はシェークハンドで攻守をバランス良く、相手が打ってきたら下がって守る、自分が打てるときは前に出て打つ、を繰り返すまさに「ピンポン卓球」でした。

しかし日本では、ペンホルダーを使い、相手に打たれても下がらずにバックハンドでブロックし、攻撃に優れるフォアハンドで常に前陣で猛打を打ち続ける独自のスタイルが確立され、それが世界で猛威を振るったのです。

これを見た中国は、日本の猛攻を抑えるために世界で初めて粒高ラバーを実践的に使ったり、あるいは1961、63、65年の世界選手権で3連覇をした荘則棟選手も「昔、我々は、日本を先生にして学んだのです」というように、前陣での超攻撃的な卓球を取り入れていきました。


進化しないのは退化と同じ

この言葉は中国の2つ前の卓球総監督である蔡振華氏によるものですが、まさに中国の卓球を象徴しているフレーズと言えます。

ヨーロッパでは、守りの技術であるはずのバックハンドでも攻撃をする、いわゆる「両ハンド攻撃型」というプレースタイルが徐々に確立され始め、これによって、バックハンドで守ってフォアハンドで攻撃をするという日本式のプレースタイルは、バックハンドに致命的な弱点があるということが次第に露呈されていくようになり、勢力を落としていきました。

こういった変化に対し、中国は前卓球総監督である劉国梁氏のような「裏面打法」というペンホルダーの裏面にラバーを貼って弱点のバックハンドを補うという技術を開発し、対抗しました。

また、孔令輝選手はヨーロッパのような両ハンド攻撃型で、中国選手としては初めてのシェークハンドでの世界チャンピオンです。

かつてはお互いに一度は栄華を誇った日本と中国ですが、いつまでも昔のプレースタイルに固執し、古い価値観を捨てられなかった日本と、新しい技術をどんどん開発し、時代の変化に対応しようとした中国、ここがその後の命運を分けた一つのキーポイントだったのではないかと思います。


猛追する日本

その後も、中国は常に時代の最先端の技術やプレーを開発し実践し続けています。それが今日の支配的な強さにつながっています。

しかし、近年その流れに少しだけ変化がありました。日本の存在です。

日本では2008年からエリートアカデミーという事業が行われ、幼い頃から卓球の英才教育ひいては打倒中国を意識した育成が行われ、これによって技術やプレースタイルの新陳代謝がとても活発に行われるようになりました。

象徴的なのは平野美宇選手です。

平野選手は2017年のアジア選手権で中国のトップ選手を3人連続で破り優勝しました。たまたまその日の調子や会場の雰囲気などで中国選手に一回勝つことはあっても、トップ選手3人に連続で勝つというのは、近年の卓球界ではまず考えられなかったことです。

このような大仕事ができたのは、あの瞬間、平野選手が「高速卓球」と呼ばれる全く新しい最先端の卓球をしていたからです。

卓球においても、他の業界と同じように中国との「技術開発」に打ち勝つことができれば、かつて中国が日本を手本にしながら超越していったように、また日本が中国を乗り越える日がくるでしょう。


皆さんの意見も是非コメント欄にてお聞かせください。


文:干場卓哉(ホシバタクヤ)

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