【アナタの知らない卓球の世界】新たな卓球? ラージボール卓球を徹底解説!
スポニティ
0
0
937
卓球は、張本智和選手や伊藤美誠選手等、多くの有名選手の活躍により、今まさに幅広い層のプレーヤーから支持されるスポーツに成長してきています。
ただ、いざ始めたはいいものの「ラリーが続かない」、「サーブが上手く行かない」など、技術面で難しさを感じてしまう方もいらっしゃるかと思います。
そうした悩みを持つ初心者の方向けに、ラージボール卓球(新卓球)という、通常の卓球とは異なる競技があることをご存じでしょうか。
今回は、そのラージボール卓球(新卓球)を取り上げます。
ラージボール卓球とは?
ラージボール卓球は、1988年に日本で誕生した新しい卓球競技です。当時国際卓球連盟会長であった荻村伊智朗氏の「未経験者でも手軽に楽しめる卓球ボールを開発してほしい」との思いに端を発し、日本卓球株式会社(ニッタク)協力のもと生まれました。
その最大の特徴はボールの大きさです。
通常の卓球ボール(直径40mm)に対し、ラージボールは直径44mmで2.2~2.4gと大きくて軽い特性から、初心者が基本技術やスピンを練習するのに適したボールを使用します。
また通常の卓球ボールと違い色がついているため、視覚的にもボールが見やすいという利点があります。
スピードと回転が落ちれば、未経験者でも打ちやすく、ラリーが続き、そのぶん楽しみも長続きする、これがラージボール卓球最大の魅力です。
ちなみに温泉や企業の休憩スペースなどに設置されているものには、卓球の魅力であるラリーを続けて楽しんでもらうために、ラージボール卓球が多く見受けられます。
ルールの違い
ラージボール卓球は、通常の卓球と違い「競技用のルール」と「レクリエーションルール」の2つが存在します。
競技用のルールは、サーブは16cm以上あげなければいけない等、通常の卓球同様厳格にルールが決められていますが、レクリエーションルールは自由(任意)なところが多く、楽しくプレーするためにルールに柔軟性があります。
また、ラケットやネットなど(ボール以外の)用具の面でも、通常の卓球とは異なるものが使われます。
大会に参加する際には、専用アイテム使用に関わる取り決めや、どちらのルールを採用するかなど、大会ごとに異なる場合があるため事前に確認する必要があります。
最後に
ここまでラージボール卓球について説明してきました。
現在では、初心者、高齢者を中心に多くの方々がその魅力を体感しているラージボール卓球。比較的ラリーが続きやすく、プレーも継続しやすいため、「無理のないプレーが可能」「楽しみながらプレーできる」ことがその広まりを下支えしている要因でしょう。
しかも、(ラージボール)卓球には健康維持のためにも、非常に効果があると言われています。
実際、ある研究機関の発表では、卓球をすることで五感が刺激され、認知症予防や心筋梗塞防止の効果があるとされています。
ラージボール卓球は、卓球の基礎的なスキルを身につけるのに効果的なツールであることはもちろん、その一方で楽しく健康になれるという側面も持ち合わせる、いわば最高のスポーツのひとつなのです。
運動不足解消・ストレス解消・コミュニケーションの促進など、オフィスにおいても様々なメリットがあるラージボール卓球を、ぜひ皆さんも楽しんでみてください。
(文・富永陽介)