【アナタの知らない卓球の世界】パリ五輪だけじゃない! 強者集うWTTチャンピオンズマカオを解説


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【アナタの知らない卓球の世界】パリ五輪だけじゃない! 強者集うWTTチャンピオンズマカオを解説


パリオリンピックも終わり卓球の熱は冷めた、なんて声も聞こえてきそうな時節。
実は、五輪と遜色ない、否、もしかしたら卓球のコアファンからすれば、それ以上に盛り上がる大会が行われていることをご存知でしょうか?
9月9日(月)から始まった、「WTTチャンピオンズマカオ」です。

そこで、今回は「WTTチャンピオンズマカオ」について、仕組みや楽しみ方、さらには大会の意義について詳しく解説していきます。


仕組みと魅力
WTTチャンピオンズマカオとは、WTTシリーズの中でもグランドスマッシュ、WTTカップファイナルに次ぐ高ランクに位置し、男子・女子それぞれ32名の世界トップレベルの選手が参加するシングルスの大会です。

出場資格は基本的にエントリー時点での世界ランキングに基づき、男子・女子それぞれ上位30位に入る選手しか参加できず、
また、1つの協会からの出場選手数には上限があり、各協会からは男女それぞれ4名までしか出場できません。

しかも、試合ごとに間が空くため、良好な環境のもと気力、体力とも万全といった状態の強者同士による熱戦を見ることが出来る、ファンにとってはたまらない大会なのです。


選手のメリット
一方で、参加する選手側にもこの大会に参加するメリットがあります。

それは「高額な優勝賞金」と「世界ランクに影響するランキングポイント」です。

五輪や世界卓球など、卓球選手が目標に掲げる大会の多くはトーナメント制で、全て世界ランクによってシード権が決定されています。
そのためどうしても世界ランクを上げるためにランキングポイントを上げる必要があります。

WTTチャンピオンズでは、他のWTTシリーズの大会と比較してもその獲得ポイント数は高く設定されており、優勝者は1000ポイント、準優勝者は700ポイントを得ることができ、さらに、ベスト4進出者には350ポイント、ベスト8には175ポイント、ベスト16には90ポイント、ベスト32には15ポイントがそれぞれ付与されています。
しかも、賞金総額は世界卓球と変わらないレベルで、今大会も80万ドル(現レートで約1億1500万)と、他大会の2倍近くの額にのぼります。

この高額な賞金とランキングポイントの獲得という二重の魅力によって、多くのスーパースター選手が参加しているのです。


注目選手紹介
そんな盛り上がり必至の今大会、ここで筆者のオススメ選手をご紹介します。

伊藤美誠選手です。

彼女は昨年から五輪選考期間中、どうしても波に乗れず昨年の7月以降は表彰台にすら入れない状況が続いていました。
しかし、五輪落選が良いキッカケになったのか、これまで以上にふっきれた試合を行えるようになってきています。

それは結果にもつながっており、7月末に行われた、「WTTスターコンテンダーバンコク」ではシングルで優勝を獲得しています。

失敗は新たな力を生みだすもの。彼女はその力を身につけ、今まさにさらなる飛躍へのキッカケを掴もうとしています。
もしかしたら今大会中に、NEW伊藤美誠選手を見ることができるかもしれませんね。

その伊藤美誠選手をはじめ、緊張感際立つ試合がいくつも繰り広げられていくであろうWTTチャンピオンズマカオ。
どの選手が頂点に立つのか、その戦況の行方とともに、卓球ファンにとって特別な観戦体験を楽しんでいきましょう。


(文・富永陽介)

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