幼いころから活躍し、黄金世代とも呼ばれる伊藤美誠選手、平野美宇選手、早田ひな選手とも切磋琢磨してきた木村香純。
今回は、そんな木村選手の強みや注目ポイントを紹介します。


【経歴】
木村選手は、1999年10月24日に千葉県市原市で誕生しました。卓球経験者の両親の影響で、5歳から卓球を始め、千葉県の卓球クラブで腕を磨くと、小学6年生で出場した全日本選手権ホープスの部（小学6年生以下）では3位の結果を残しました。

中学は関東を離れ、石川佳純さんや橋本帆乃香選手を輩出した大阪の強豪校・四天王寺羽曳が丘中学校に進学しました。1年生ながら団体戦のレギュラーとして活躍し、全国中学校卓球大会の優勝に貢献しました。

中学時代は、3年間通して団体戦のレギュラーとして活躍しており、全国大会3連覇を果たしています。個人でも中学3年生で出場した全国大会で、日本生命レッドエルフに所属している早田ひな選手に敗れたもののシングルスベスト3の結果を残しました。

また、中学3年時には全日本選手権ジュニアの部（高校生以下）でベスト3の結果を残しました。このときの全日本選手権ジュニアの部は、木村選手の他に、伊藤美誠選手、平野美宇選手、早田ひな選手と、高校生まで出場できる大会でベスト4が全員中学生という波乱の結果になっています。

木村選手は、高校も大阪の強豪校・四天王寺高校に進学しました。高校でも団体戦のレギュラーとして出場し、インターハイを3連覇しています。また、2年生で出場したインターハイでは、シングルスベスト3の結果を残しました。

大学進学後も活躍し続け、2024年の全日本選手権では伊藤美誠選手を破り、シングルスベスト8に入っています。

Tリーグには、2020年から木下アビエル神奈川より参戦しています。


【2023-2024年のTリーグの成績】
木村選手は、2023-2024年のTリーグではトップおとめピンポンズ名古屋に所属しており、シングルス2勝5敗、ダブルス8勝6敗の成績を残しています。


【木村香純の強みと注目ポイント】
彼女のプレーの強みとして、フットワークを活かした攻撃やチキータや逆チキータなどの細かい台上技術が挙げられます。

木村選手は、巻き込みサービスと呼ばれる自分の体側に巻き込むように放つサービスをメインに使用しています。この巻き込みサービスからの攻撃は、フォア側でもバック側でも、どこに返球されても相手選手を打ち抜ける威力があります。これは、強靭で軽快なフットワークがなせるわざと言えるでしょう。

また、細かい台上技術が見られるのも彼女のプレーの特徴です。チキータと呼ばれる台上のボールに横向きの回転をかけて返球する技術は、現代卓球では男女問わず多くの選手が使用しています。
しかし、その名の通りチキータとは逆方向の横回転をかけて返球する逆チキータは、チキータよりも難易度が高く使う選手は多くありません。
そんな台上技術を使いこなしている木村選手の、繊細なボールタッチと卓球センスには目を見張るものがあります。

ぜひ、Tリーグの舞台で活躍する木村選手に注目してみてください。


木村香純（きむら　かすみ）
トップおとめピンポンズ名古屋所属
千葉県出身　1999年10月24日生まれ
身長160cm　右シェークドライブ型


（文：山田一希）