【アナタの知らない卓球の世界】卓球の神髄・ダブルスの戦術について解説


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【アナタの知らない卓球の世界】卓球の神髄・ダブルスの戦術について解説


卓球ファンの中には、ダブルス特有のドラマティックな展開に、心を奪われたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
シングルスとは異なり、二人の呼吸と信頼で紡がれるそのプレーは、繊細かつダイナミックで、まるで一つの芸術作品のよう。

特にTリーグのダブルス戦では、互いのプレーが絶妙に絡み合い、まさに「二人で一つ」を体現する瞬間が頻繁に生まれます。
また、戦術が見事にハマると、格上のペアに対しても奇跡の勝利が生まれやすくなるのも、ダブルスならではのシーンと言えるでしょう。

今回は、そんな卓球・ダブルスの戦術について解説していきます。


ダブルスの魅力
ダブルスの醍醐味は、何といってもパートナーとの協力です。

卓球の競技空間はかなり限られているうえ、その中で交互にボールを打って戦うダブルスでは、互いの動きを予測し、パートナーの動きに即座に対応する能力が求められます。

制限された環境でのラリーでは、判断力と瞬発力が試されるのも大きな特徴です。


相性の良い戦型の組み合わせ
ダブルスでの成功には、ペアリングも大きく影響します。
たとえば、以下のような戦型の組み合わせが特に有効とされています。

右利きと左利きの組み合わせ
利き手が異なることでお互いの動きが重なりにくく、スムーズな連携が可能になります。

ドライブ型と前陣速攻型
安定したドライブ攻撃と、速攻型のスピード感が組み合わさることで、緩急をつけた攻撃が展開できます。

カットマンと攻撃型選手
カットマンの守備力で相手を翻弄し、攻撃型のパートナーがチャンスボールを決めることで、バランスの取れたプレーが可能です。

異なる戦型の選手を組み合わせることで、戦術に幅が生まれやすいことからペアで組みやすいとされています。


戦略が光るサーブとレシーブ
ダブルスの戦術の基本はサーブからの3球目攻撃です。

シングルスと異なり、ダブルスではサーブは対角線上にしか出せないため、レシーブ側が有利になりやすいという特徴があります。

そのため、パートナーが打ちやすい状況を生み出せるかの鍵は、サーブが握っているといえます。

短い下回転サーブで相手の攻撃を制限し、パートナーの3球目攻撃につなげるのが基本です。
森薗政崇選手も「相手を崩すだけではなく、ミスをしないことが最も重要だ」と語っているように、無駄なミスを避けることが勝利への近道となります。

しかし、あまりに忠実にいきすぎると、レシーブ側が意表をつく思い切ったフリックやチキータを使ってくるなど、辛い状況に陥ってしまいます。
レシーブからの3球目攻撃に備えて、パートナーと瞬時に意思疎通する能力が求められるのもダブルスならではの魅力となっています。


ストレート攻撃とフォアハンド優先
ダブルスでは、ストレート攻撃が非常に有効とされています。
クロスでの攻撃はパートナーの視界を遮る可能性があるためそのリスクを排除することと、ストレートを狙うことで次の展開を読みやすくすることがその理由です。

また、できるだけフォアハンドを多用することで、パートナーに時間的余裕を与えられることも重要だからです。
フォアハンドはバックハンドに比べて打球点が高く、相手の返球に対処する時間が増えるため、ラリーを有利に展開しやすくなるのです。


ダブルスで卓球の新たな世界を楽しもう
ここまでにご紹介した戦術は、あくまで基礎中の基礎。

Tリーグのダブルス戦では、複雑な戦術、予測できない展開、そして二人が台上で生み出す見事な連携など、卓球の新しい魅力を発見させてくれます。

ひとたび足を踏み入れれば、その奥深さと面白さに引き込まれること請け合いのダブルスでの熱戦を、ぜひ皆さんも体感してみてください。


(文・富永陽介)

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