【アナタの知らない卓球の世界】首位は意外な県? 地域別にみる卓球熱の高さと今後を考察


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【アナタの知らない卓球の世界】首位は意外な県? 地域別にみる卓球熱の高さと今後を考察

「今、日本で最も卓球が熱いのはどこか?」

そんな問いかけに、あなたはどの都道府県を思い浮かべるでしょうか?
Tリーグでの白熱した試合に加え、地元の若手スターが全国大会で快進撃を見せるなど、卓球は今や「見るスポーツ」から「地域が選手とともに熱狂するスポーツ」へと進化を遂げています。

では今、卓球熱が最も盛り上がっているのはどこか? 卓球旋風の中心にいるのはどの地域なのか?
今回は、そんな視点で進めていきたいと思います。


卓球人口が多い県は?

2023年度の日本卓球協会への加盟登録者数に基づくランキングでは、以下の都道府県がトップ3という結果が出ています。

1位:神奈川県(16,272人)
2位:静岡県(15,405人)
3位:北海道(14,559人)

ちなみに4位は千葉県(14,521人)、5位は愛知県(13,219人)です。
このデータを見て驚きだったのが、東京や大阪の2大都市が上位に入っていない点です。

それは別の指標でも表れており、2020年に行われた調査によると、人口比率で卓球人気が高い地域のランキングでは、
1位佐賀県、2位山形県、3位秋田県とトップ3すべてが地方各県で占められています。


卓球選手を輩出している県は?

では次に、卓球選手を多く輩出している都道府県に注目してみましょう。

1位:愛知県(7名)
該当選手
笹尾明日香選手、安藤みなみ選手、阿部愛莉選手など

2位:東京都(6人)
該当選手
宇田幸矢選手、森薗政崇選手、森薗美咲選手など

3位:大阪府(5名)
該当選手
皆川優香選手、森さくら選手など

このデータからは、都市部出身者が多いことが分かります。


その背景にある要因とは?

ではなぜ選手人口で勝る地方よりも、トッププレーヤーの輩出では都市部のほうが上回っているのでしょうか。
その背景には大きく2つの要因が挙げられます。

1. 卓球環境の充実
都市部では、卓球専用のトレーニング施設やクラブチーム、そして質の高い指導者が豊富に揃っています。

例えば、東京都や大阪府は、日本卓球協会が主催する大会の開催地になることも多く、選手たちが全国レベルの経験を積むチャンスに恵まれており、また、地域ごとのクラブチーム間の交流も盛んで、競技レベルの底上げにつながっています。

2. 名門校の存在
都市部には、卓球の強豪校として全国的に知られる中学・高校が多数存在します。

例えば、愛知県の愛工大名電高等学校・中学校、大阪府の四天王寺高等学校・中学校、東京都の駒場学園などは、全国大会での常連校であり、これらの学校で卓球を学ぶことで全国レベルの選手が育成されます。


では、地方からはいい選手が出てこないのか? というとそんなことはありません。
北海道出身の佐藤瞳選手や山口県出身の石川佳純選手など、世界で活躍する選手たちは地方からもたくさん輩出されています。

特に福岡県と石川県は、都市部以上に力を入れている地域で、卓球界を代表する早田ひな選手や田添兄弟はいずれも福岡県出身であり、また松平健太選手を育てた遊学館高校を擁し、出雲美空選手など次世代選手をだす石川県の例なども挙げられます。

それだけ地方からも多くの有力選手が出てきていて、今年行われたパリ五輪の卓球代表チームは、東京、大阪の2大都市出身者は不在、地方出身選手たちで構成されていました。


まとめ

都市部と地方都市、それぞれの卓球文化が融合することで、日本卓球界はさらに発展していくでしょう。

日本中で卓球旋風がさらに加速していく未来に期待しつつ、全国各地から次なるスターが誕生することを楽しみに待ちましょう。


(文・富永陽介)

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