【アナタの知らない卓球の世界】激動の一年~日本卓球界の出来事で振り返る2024年


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【アナタの知らない卓球の世界】激動の一年~日本卓球界の出来事で振り返る2024年

2024年も残すところあと僅か。
今年の卓球界は、パリ五輪を含め、多くのドラマが生まれた一年でした。

国内外での熱戦、新しい挑戦、そして次世代を担う若手選手の台頭があり、ファンにとって興奮の連続だったのではないでしょうか。
そこで年内最後の今回は、2024年の日本卓球界を振り返ってみようと思います。


パリ五輪での活躍
やはり2024年を語る上で注目すべきは、7月から8月にかけて行われたパリ五輪でしょう。

この大会では、女子と男子で大きく明暗が分かれる結果となりました。
女子チームは輝かしい成果を挙げた一方で、男子チームは課題を残す大会に。

それぞれが異なる物語を紡ぎました。

まず女子シングルスでは、早田ひな選手が銅メダルを獲得。
この勢いは団体戦にも波及し、平野美宇選手、張本美和選手と挑んだ女子団体戦では銀メダルを獲得しました。
決勝で中国には敗れたものの、日本女子卓球が世界のトップレベルで戦えるということを証明する大会となりました。

一方、男子シングルスでは、張本智和選手がベスト8止まり。
そして男子団体戦でも、準決勝でスウェーデンに敗れ、3位決定戦ではフランスに惜敗し4位という、当初期待された結果を掴めなかったのです。

しかし、彼らはその挫折をバネに、その後の大会で見事な復活を遂げていきます。

張本智和選手は、10月のアジア選手権でシングルス金メダルを獲得。

さらに、11月に福岡で開催されたWTTファイナルズでは準優勝という結果を残し、世界ランキング3位へと返り咲きました。

また、戸上隼輔選手と篠塚大登選手も、ペアで挑んだWTTファイナルズ福岡の男子ダブルスで準優勝に輝くなど、選手たちはその後確実な前進を遂げています。


若手選手の台頭
しかも、成長したのは彼らだけではありません。
2024年は、若手選手たちが卓球界を大いに盛り上げた年でもありました。

なかでも、注目を集めたのが16歳の張本美和選手です。

張本選手は、全日本選手権で女子シングルス優勝という快挙を達成し、その勢いのままWTTチャンピオンズ・フランクフルト2024では、日本選手同士の対決で平野美宇選手を破り準々決勝に進出。
若手ながら堂々としたプレーで、世界中の卓球ファンを魅了しました。

そして、彼女にとどまらず、大藤沙月選手、松島輝空選手らもまた今年台頭してきた選手たちでした。

大藤沙月選手は、WTTチャンピオンズモンペリエで優勝し、松島輝空選手もWTTチャンピオンズ・フランクフルト2024で、世界ランキング16位の選手を倒し、中国メディアからは「今後10年間重要な選手」と太鼓判を押す声も上がっています。

このように、多くの若手選手が世界の舞台で活躍を示した一年でした。


Tリーグの活況
またそれを支える、Tリーグも新たな挑戦と盛り上がりを見せました。

その中でも特筆すべきは、リーグ初となる四国での試合開催です。
これまで公式戦が行われていなかった地域での試合は、多くの地元ファンを引き付け、新しい卓球の魅力を伝えるきっかけとなりました。

こうした卓球の普及活動は、「次世代のファンづくり」に大きく貢献し、Tリーグが全国的なファン層を拡大するための重要な一歩といえます。


来年に向けて
今年は選手の成長、それを支える、Tリーグの進化を実感できる一年になったといえるでしょう。
しかし、まだまだ卓球界はその歩みを止めることなく、さらなる高みを目指していくはずです。

今年積み重ねた成果と教訓をもとに、2025年はどのような新たなドラマを生み出してくれるのでしょうか。
卓球ファンにとって、さらに目が離せない一年に胸が高鳴るばかりです。


(文・富永陽介)

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