「Tリーグは危機的な状況。早急に動いて、これから具体的にアイデアを出せるようにしていきたい」(宮﨑理事長補佐)


卓球王国


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「Tリーグは危機的な状況。早急に動いて、これから具体的にアイデアを出せるようにしていきたい」(宮﨑理事長補佐)

宮﨑義仁氏へのインタビュー
<Tリーグ理事・理事長補佐>

SNS上でTリーグの観客数の少なさや運営のことが取り沙汰されている。
先週末のTリーグでの「つぶやき」(twitter)がその発端だったが、実質的な問題はどこにあるのだろう。
早速、日本卓球協会専務理事でありながら、Tリーグの理事(理事長補佐)を務める宮﨑義仁氏にインタビューを申し込んだ。
聞き手=今野昇(卓球王国発行人)


昨日全チームと、リーグの社員には
「危機的状況なのでお互い知恵を出し合って、
みんなでいろいろな対策を考えよう」と
連絡をしたばかりです


●Tリーグの観客数が減っているのが気になっています。開幕戦でこそ男子が1103人、女子が2333人でしたが、その後、千人を超える観客数がありません。メディアとしても盛り上げていきたいけれど、リーグとしてはどう考えているのでしょう。
最初の2シーズンはリーグが宣伝、観客の獲得を行っていましたが、今は各チームがやるのでしょうか?

宮﨑 ホーム&アウェイでは各ホームチームが行います(男子のホームは9試合、アウェイは9試合で、女子は8試合で希望チームは9試合、アウェイは8試合)。セントラル方式ではリーグが男子3試合、女子は4試合を行います。ホーム&アウェイはすべてホームチームが主管して運営、チケット販売を行い、その収益もホームチームに入ります。
おっしゃるように、観客数が伸びていかないので、昨日全チームと、リーグの社員には「危機的状況なのでお互い知恵を出し合って、みんなでいろいろな対策を考えよう」と連絡をしたばかりです。遅いかもしれないけど、今動かないと本当に遅くなってしまうという認識です。

●ホーム&アウェイを各チームにまかせているのであれば、各チームに頑張ってもらうしかないのですね?
宮﨑 今まではそうでしたが、そうも言っていられない。知恵と意見を出してもらい、私たちもチーム関係者と話し合いをして、アドバイスもして、各ホームゲームをバックアップしていきたい。

●最初の2シーズンはリーグが主管でしたが、3シーズン目からは新型コロナで無観客試合や制限があったとは言え、各チームが主管、運営を経験しているのですね?
宮﨑 経験もしていて、経験をもとに各試合を運営していますが、コロナがある程度明けて制限もなくなったのにもかかわらず、お客さんが入っていない。ホームゲームをやりながら、少しでも成功した点、失敗した点をお互い持ち寄って、共有して、全チームが自分たちの運営に結びつけていかなければいけません。収入が減って苦しむのはホームチームです。ただ、リーグもそこを静観するのではなく、一緒になって一生懸命汗をかきたいと思っています。

●「チケットが高い」という声もありますが、その値段はホームチームが決めているのですか?
宮﨑 そうです。まわりの試合を見ながら、各チームが決めています。岡山のイオンモールだったら席は20、30席しかなくて、あとの何千人という観客はイオンモールに買い物に来た人たちが無料で見ています。そういう立て付けにしているチームもあります。各ホームチームが頭をひねりながらチケット価格の設定をしています。


ホームではリピーターを増やす対策を
考えることが急務です。
「おらが町のチーム」と思ってくれる
ファンの組織を作ってもらいたい


●大きな親会社を持っているチームは別にしても、クラブチームとして運営しているところには多くのスポンサー企業がついています。今のような少ない観客数が続いたり、リーグの露出が上がっていかないと、それらのスポンサーが離れてしまわないかという危惧を私は抱いてしまいます。
宮﨑 そうですね。ただドコモのdTVでの視聴数もものすごい勢いで伸びています。数字は公開してませんが、それにアマゾンプライムでの視聴も加わります。

●公表できない数字と聞いていますが、日本卓球協会の競技登録者(30万人)をはるかに超える数字ですよね。そこには2つのポイントがあって、まだまだ卓球の会場に来てもらうポテンシャル(潜在力)があるという点と、逆に、なぜそこまで視聴してもらっているのに、会場に足を運ばないんだろういう見方ですね。
宮﨑 そうですよね。いろんな理由があると思います。理由を精査して、成功事例をどんどん共有して、各チームで観客が根付いてもらうようにしていく必要があります。たとえば、木下マイスター、木下アビエルが川崎や立川をホームとして試合をすれば、その地元の人たちが見に行きます。それが何回見に行くのか。全体としてホームゲームのリピーターが少なくなっている感じがあるので、1回で満足されて終わりではなく、リピーターの人が何回か行くとチケット料金の特典をつけるなどの工夫があっても良いですね。
セントラルであれば、地方で開催して、大勢の人が見に来てくれますが、ホームの試合の時には(集客の)対策をとっていかなければいけません。その考えがまだまとまっていない段階で、今日、今野さんから電話をいただきました。まさに昨日、各チームやリーグ関係者に「危機感を持って取り組んでいこう」と発信したばかりで具体的なことが言えなくて申し訳ないです。これから「こういうアイデアはどうでしょうか」と出し合っていきます。
リーグが開催するセントラルは、地方の関係者は喜んで受け入れてもらいます。地方行政からも支援していただけるし、お客さんが結構入ります。ただ、ホームゲームとは違うので、ホームゲームは対策が必要です。

●ホームゲームでも、最初は卓球に対する興味から会場に足を運んだとしても、リピートしてもらうためには「おらが町のチーム」という意識がないと、足を運びませんね。
宮﨑 最初の頃は試合が終わると、会場の出口で選手が見送ったり、ハイタッチをしたりという触れ合いがあって、「おらが町のチーム」という気持ちを観客のみなさんも持ってくれましたが、コロナの時期にそういうことができなくなった。でも、今できる他の方法はあると思います。これからもっと良いアイデアを出していかなければいけません。

●最初の頃は運営での相当な費用がかかっていて、音響、会場係、MCの費用などはリーグが負担していましたが、現在はホーム&アウェイではホームチームがその費用も負担しているのですね?
宮﨑 そうですね。ホームチームです。セントラルの場合はリーグが費用を負担して、収益もリーグに入ります。ホームではリピーターを増やす対策を考えることが急務です。「おらが町のチーム」と思ってくれるファンの組織を作ってもらいたい。各チームはファンクラブを作っていますが、活性化されていないと思います。ファンとの触れ合いがないとファンクラブも活性化していきません。

●世界ランキング5位のカルデラノが参戦しても簡単に勝てないほどに、Tリーグの大部分の試合は相当にレベルが高い試合で、見るに値する試合が多いから余計にたくさんの人に見てもらいたいという思いがあります。観客数が増え、露出が高まっていかないと新規チーム増加にもつながらないですね。
宮﨑 ありがたいことに男子で加入したいというチームも出てきています。せっかくチームが加入してくれても、会場で閑古鳥が鳴いていることのないよう、「こうすれば観客が入りますよ」というアドバイスができるように組織を構築していきたいです。
早急に動いて、これから具体的にアイデアを出せるようにしていきたい。今、呼びかけたばかりですが、私が危機感を持ったのも、今野さんが危機感を持ったのも全く同じ時期だということですね。

●宮﨑さんも私も卓球界に長くいる人間ですから、感じるタイミングは同じですね。
宮﨑 昨日、全チームとリーグの社員に呼びかけたばかりのタイミングで今野さんから連絡を頂いた。今このタイミングで動かないとだめですね。もっともっとTリーグが良くなるように動いていきます。応援お願いします。

●お忙しい時にありがとうございました。

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