幼少の頃からトップ選手として活躍してきた三村優果。今回は三村選手の強みや注目ポイントを解説していきます。

【経歴】
三村選手は、兵庫県加古郡で1999年12月1日に誕生。父親の影響で4歳から卓球を始め、驚くべきことにわずか5歳で全日本選手権バンビの部兵庫県予選を突破し、翌年には全国大会で準優勝という快挙を成し遂げました。この頃から、同世代の中で抜きん出た実力の持ち主として注目を集めていました。

卓球の名門・明徳義塾中学に進学後も、その実力は健在。全日本カデット大会では、13歳以下の部門でシングルス5位、ダブルス2位と好成績を収めました。中学卒業後は、明徳技術高校に進学すると、2017年にはインターハイ女子ダブルスで頂点に立ち、高校生としての集大成を飾りました。

高校卒業後はサンリツに入社し、日本リーグ1部で活躍。2019年の全日本社会人選手権では女子シングルスベスト16入りを果たし、着実にキャリアを積み重ねています。2021年からは、Tリーグへの参戦を決意し、同僚の谷岡あゆか選手とともに木下アビエル神奈川に入団。二つのリーグでさらなる飛躍を目指しています。

1度はTリーグから離れたものの、2024年にトップおとめピンポンズ名古屋よりふたたび参戦。ダブルスをメインにチームの勝利に貢献しています。


【国内大会の主な成績】
三村選手の、国内大会における実績は以下のとおりです。
・2006年：全日本選手権バンビの部 女子シングルス 準優勝
・2013年：全日本選手権カデットの部（13歳以下）女子シングルス 第5位
・2017年：高校総体（インターハイ）女子ダブルス 優勝
・2019年：全日本社会人選手権 女子シングルス ベスト16


【2023-2024年のTリーグの成績】
三村選手は、2023-2024年のTリーグには出場していませんでした。


【三村優果の強みと注目ポイント】
三村選手の特徴は、右シェークでの前陣速攻型プレー。特筆すべき強みは、多彩な変化球を駆使したバックハンドの攻撃力です。

三村選手は、ラケットのバック面に表ソフトラバーと呼ばれる、表面に凹凸のある特殊なラバーを使用しています。表ソフトラバーは凹凸があることにより、相手ボールの回転の影響を受けづらく、球離れも早いため、早いタイミングでの返球を可能とします。

その表ソフトラバーの特性を活かしたプレーが、三村選手の持ち味です。スピードと特殊な変化を兼ね備えた打球は、相手選手のペースを乱し、状況に応じた変化に富んだ返球で、得点を重ねてしていきます。

表ソフトラバーを使った技術も多彩で、台上のボールに下回転をかけて返球するツッツキや、相手の強打にラケットをあわせて返球するブロック、ボールを押し出すように弾くプッシュなど、多種多様なプレーを駆使して戦います。

また、高いトスから繰り出される安定感のある下回転サービスも、回転量が多いだけでなくタイミングも取りづらいため、三村選手の武器となっています。

ぜひ三村選手の試合を見る際には、多彩な技術に注目してみてください。


三村優果（みむら　ゆか）
トップおとめピンポンズ名古屋所属
兵庫県出身　1999年12月1日生まれ
身長156cm　右シェークドライブ型


（文：山田一希）