【アナタの知らない卓球の世界】卓球のもっとも大事な技術 サーブについて徹底解説
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卓球は「回転のスポーツ」と言われる通り、ボールの回転を非常に重要視するスポーツです。
そのため一番回転をかけやすい、サーブのバリエーションが試合の鍵を握る重要な要素となってきます。
ただ初心者の場合、どの回転を優先すればいいのか、サーブを交えた効果的な戦術について把握できていないという人も多く見られます。
そこで今回は、卓球のサーブの種類とその効果、さらに打ち方について解説していきましょう。
サーブの基本は長さとコース
卓球のサーブをする上で必ず踏まえておくべき点が2つあります。
それは「長さ」と「コース」です。
たとえば、フォア前に短いサーブを出すことで、相手の強打を封じることができ、逆にフォアロングに速いサーブを送ると、相手のタイミングを崩して攻撃の隙を作ることが可能です。
この基本を踏まえた上で、プロの卓球選手は戦術を考えることが多く、いかにして相手の意表を突き、3球目攻撃にもっていくか、これこそがサーブ戦術の根幹となってきます。
サーブの種類と特徴
卓球のサーブにおいて、最も重要な要素のひとつが回転です。回転の種類は主に以下の5種類があります。
上回転サーブ
上回転は、ボールが前方に回転しながら進むため、バウンド後に加速する特性を持っています。これは特に攻撃的なサーブであり、エンドライン近くに打つロングサーブで相手のリズムを崩す際に有効となります。上回転をかける際は、ラケットをボールの上側に当てて、スイングを前方に押し出すようにします。
下回転サーブ
下回転はバックスピンとも呼ばれ、バウンド後に減速し、ボールが低く沈むため、相手が攻撃しづらいサーブです。このサーブの目的は主に「3球目攻撃」に繋げること。そのための布石として使用されることが多く、ショートサーブの代名詞、もとい卓球の基礎サーブとされています。
横回転サーブ
横回転サーブはボールが左右にカーブするため、レシーブが難しいサーブです。特に、相手が回転を見極められずミスを誘いやすくなるため、初級者から上級者まで多く使用しており、オリンピックに出場した張本智和選手や、早田ひな選手も横回転サーブを使用しています。この横回転は非常にバリエーションが豊富で、「巻き込みサーブ」、「王子サーブ」などが存在します。
ジャイロサーブ
最後に挙げるのが、ジャイロ回転サーブです。これはプロの選手が使用する高度な技術で、空中では変化せずに手元のバウンド時に急激に曲がるという特徴を持っています。相手にとって非常に予測が難しく、サービスエースを狙える強力な武器の反面、サーブミスに終わることも多く、打つのには高い技術が求められます。
初心者におすすめのサーブ
では卓球初心者がまず習得すべきサーブとは何なのか、指導者によっていろいろ意見が分かれるとは思いますが、私は下回転サーブをオススメしたいと考えます。
近年、チキータなどで、台上のサーブもコースを間違えれば、ある程度の選手になると強打が返ってきます。
ただ初心者同士の戦いの場合には、レシーブで攻撃されにくく、また下回転のサーブの体勢でナックルサーブなど、簡単にサーブのバリエーションを増やすことができる利点もあることから、下回転サーブが有効になります。
まとめ
サーブのバリエーションは卓球の試合で勝つための鍵です。サーブの長さ、コース、回転、打ち方を組み合わせることで、無限に近い種類のサーブが生まれます。
相手の弱点やプレースタイルに合わせて最適なサーブを選び、試合を優位に進めていくために、日々の練習で多くのサーブを習得していきましょう。
(文・富永陽介)