【ツギクルTリーガー】大学のエースから琉球のエースへ 岡野俊介


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【ツギクルTリーガー】大学のエースから琉球のエースへ 岡野俊介


ノジマTリーグの2023-24シーズン男子は、木下マイスター東京(以下KM東京)と琉球アスティーダ(以下琉球A)の2チームが激しい首位争いを繰り広げていますが、2月2日までは全日本卓球選手権開催のため小休止中です。卓球ファンにとっては毎試合目が離せない嬉しいシーズンですね。

さて今回は、首位争いの真っ只中にいる琉球Aから、覚醒間近と期待されている岡野俊介(おかの・しゅんすけ)選手を紹介いたします。

岡野選手は2004年2月に静岡県で誕生しました。小学校時代は、地元の名門アイン卓球クラブに所属し、全国大会で何度も上位入賞を果たす「天才少年」でした。中学からは、より良い練習環境を求めて、愛知県の強豪愛工大名電中学に進学。全国から俊英が集う同校において、同年代のライバルたちと切磋琢磨した結果、更なる進化を遂げ、レギュラーの座を獲得し、各種の大会で大活躍を見せます。高校はそのままエスカレーターで愛工大名電高校に進学。高校時代には全日本選手権ジュニアの部で3位に入賞したという実績もあります。それまでの順調な歩みからすれば、高校でもすんなりとレギュラーをとってもおかしくなかったものの、当時の愛工大名電高校の同学年には篠塚大登(KM東京)、谷垣佑真岡山リベッツ)、濵田一輝(琉球A)らの有力な選手がひしめいている状態で、団体戦のレギュラーにはなれず終いでした。

高校で大きな挫折を味わった岡野選手が、次のステージとして選択したのは中学、高校の系列である愛知工業大学への進学ではなく、岐阜県の朝日大学への進学でした。この選択は大正解でした。愛工大名電高時代は、有力なライバルたちの後塵を拝する「レギュラー候補」という立ち位置でしたが、朝日大学では1年生からチームのエースという立場を任され、その立場に見合った、数々の修羅場を経験することとなるのです。2年生となった2023-24シーズンからは琉球Aに入団し、Tリーグへの参入も果たしました。そして、これらの経験は岡野選手をトップ選手へと押し上げる効果をもたらしました。2023年の全日本学生卓球選手権大会のシングルスで優勝を果たしたのです。5回戦で愛工大名電高の先輩である小林広夢(日本大学・T.T彩たま)、準決勝で三浦裕大(筑波大学・金沢ポート)、決勝で琉球Aのチームメイトである宮川昌大(明治大学)といったTリーガーたちを下しての堂々たる優勝でした。優勝後のインタビューで、強くなった要因を問われた岡野選手は、「劣勢の場面でも冷静に、一球一球考えてプレーできた」と語り、朝日大学で過ごした日々が特に精神面での成長に大きく寄与したことをうかがわせました。

精神面だけでなく、技術面も確実に進歩しています。左シェークドライブ型のオーソドックスな戦型で、176cmという卓球選手としては恵まれた身長と、長い手足を活かした強烈なドライブには定評がありました。ただ本人も「苦手」と語っているレシーブを含めた「守備力」に難があり、それが高校時代の低迷につながっていました。朝日大学の米塚雅弘監督、米塚監督の奥様でもある暁コーチから、フォアの台上、ストップ、ツッツキフリック、流しのレシーブといった守備テクニックの手ほどきを受け、守備力を飛躍的に向上させたことが栄冠につながりました。あとは今まで培った力をTリーグで爆発させるだけです。
 

岡野俊介(おかの・しゅんすけ)
2004年2月9日静岡県生まれ。愛工大名電中学、高校を経て現在朝日大学在学中。2023-24シーズンより琉球Aに入団。2021全日本卓球選手権男子シングルスジュニアの部ベスト4、2023年全日本学生卓球選手権大会男子シングルス優勝。戦型は左シェークドライブ型で、長身を活かした強烈なドライブには定評がある。


(文・江良与一)

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