世界ランキングは最高8位を記録、卓球最強王国・中国からTリーグに参戦しているチャンルイ。
今回は、チャンルイ選手の強みや注目ポイントについて解説していきます。


【経歴】
1997年1月23日に中国の湖北省で誕生し現在27歳のチャンルイ選手。
ご存知の方も多いと思いますが、中国の女子卓球は、世界選手権大会の団体戦を6連覇中であり、個人でも女子シングルス優勝は中国代表選手が15年連続、女子ダブルス優勝は同12年連続を数えます。
世界最強と言える強さと実績を誇る強豪ひしめくその中国女子卓球界にあって、彼女はトップレベルの活躍を示している選手の一人です。

チャンルイ選手は、2016年の中国No.1を決める全中国選手権にて、世界ランキング1位を含む、トップクラスの選手が集まる中、3位の成績を残しています。

国際大会でも、2022年のWTTコンテンダーチュニスでは女子シングルス優勝。2018年のITTFワールドツアーチェコオープンや、2022年のWTTコンテンダーマスカット、WTTコンテンダードーハ、WTTコンテンダーダーバンでの女子ダブルス優勝を果たしています。

世界ランキングは2024年3月現在で20位ですが、最高順位は8位という記録を有しています。


【2023-2024年のTリーグの成績】
チャンルイ選手は2023年度のTリーグでは、木下アビエル神奈川に所属しており、シングルス2勝2敗、ダブルス1勝2敗の成績でした。

女子シングルスでは、2020東京オリンピックで金・銀・銅3つのメダルを獲得した、伊藤美誠選手に3-2で勝利しています。


【チャンルイの強みと注目ポイント】
チャンルイ選手の強みは、バックに貼った異質ラバーを使った攻撃的なプレースタイルです。

異質ラバーとは、表面が平らではなく、粒が並べられた凹凸のあるラバーのことで、日本の有名選手の中では、現役では伊藤美誠選手や木原美悠選手、引退した選手であれば福原愛さんが使用していました。

チャンルイ選手が使用している異質ラバーの特徴として、ボールを打ったときの球離れが速く、その分ボールのスピードが上がることが挙げられます。
そのラバーの性質を活かし、相手選手が強打した球の威力を使いながら、まるで格闘ゲームのカウンターのようにスピードのあるボールを返すシーンも、彼女の試合の見どころの一つです。

中国のトップ選手の中では、異質ラバーを用いる選手は標準ラバーを使う選手と比べ非常に少なく、彼女はレアな存在と言えるでしょう。
チャンルイ選手の試合を見る際には、ぜひ異質ラバーの使い方にも注目してみてください。


チャンルイ（Zhang Rui）
木下アビエル神奈川所属
中国出身　1997年1月23日生まれ
身長158cm　右シェーク異質攻撃型


（文：山田一希）