【ツギクルTリーガー】ジャンプアップ間近の予感 枝廣愛


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【ツギクルTリーガー】ジャンプアップ間近の予感 枝廣愛


ノジマTリーグ2023-24シーズンは、プレーオフを控えて小休止中。レギュラーシーズンについて、男子は木下マイスター東京(以下KM東京)、女子は木下アビエル神奈川(以下KA神奈川)が1位通過を決めています。男子は昨季プレーオフでKM東京を破った琉球アスティーダ、女子は一昨年まで4連覇を達成していた日本生命レッドエルフが虎視眈々と下剋上を狙っています。シーズン最後の熱戦に期待しましょう。

さて今回は、残念ながらレギュラーシーズンは最下位に終わってしまった京都カグヤライズ(以下京都K)から、主力選手として奮闘中の枝廣愛(えだひろ・まどか)選手を紹介いたします。

枝廣選手は2004年2月に岡山県で誕生し、姉・瞳さんは一時期トップおとめピンポンズ名古屋に所属した一流選手で、父・一志さんも長く実業団で活躍した卓球選手という“卓球一家“に生まれ育ちました。地元のサンフラワー卓球クラブ(現在は閉校)で卓球をはじめ、クラブのほかにも父や姉との練習で腕を磨いた枝廣選手は、小学校時代に岡山県内では無敵と言われるほどの成績を残し、スポーツの名門就実中学に進学。ここでも県内では無敵の強さを見せ、全国大会には”出て当たり前“の状態が続きます。しかし、全国大会ではなかなか上位入賞を果たせませんでした。高校はそのまま持ち上がりで就実高校へ。2021年のインターハイでは女子シングルス、ダブルスでいずれも3位に入り、就実高校が学校対抗で3位入賞を果たす原動力となりました。この頃から、大器の片鱗を見せるようになります。

高校卒業後は、関東強豪の中央大学に進学。ルーキーイヤーの2022年に関東学生選手権女子シングルスで優勝、現在京都Kでチームメイトである工藤夢選手とペアを組んで出場したダブルスでも優勝とブレイクを果たします。

2022年はまた“Tリーグデビュー”の年でもありました。九州アスティーダと契約を交わし、ダブルスに4戦出場して2勝2敗とまずまずの成績を残します。そして2023-24シーズンからは京都Kに移籍し、低迷が続くチームの起爆剤となるべく、レギュラー選手への抜擢を受けることになります。しかし残念ながらTリーグの壁は厚く、シングルス2勝7敗、ダブルス6勝8敗と不本意な成績に終わりました。この「足踏み」は枝廣選手が今までの各ステージで経験してきた通過儀礼のようなものでしょう。中学でも高校でも、学年を経るごとに成績が向上してきた彼女にとって、レギュラー選手として実質1シーズンを初めて過ごした後の来シーズンは、大きな飛躍が期待できるはずです。1月末に行われた全日本卓球選手権大会では混合ダブルスでベスト8入りし、「予兆」を感じさせてくれました。

枝廣選手の戦型は「主流派」の右シェークドライブ型。ロングサービスから相手を振り回すブロック卓球が持ち味で、強烈なドライブと緩急を巧みに織り交ぜたラリーは日本でも屈指のレベル。機を見ての速攻など勝負勘の冴えも魅力の一つですが、何よりも大舞台にも動じない強心臓が最大の武器です。飛躍に必要な条件は十分にそろっていますので、あとは成績を残すのみ。Tリーグの水にも慣れた来シーズンは、枝廣選手個人にとっても、京都Kにとってもワクワクするようなシーズンとなることでしょう。


枝廣愛(えだひろ・まどか)
2004年2月13日岡山県生まれ。就実中学卒業後、就実高校を経て現在中央大学在学中。2021年インターハイで女子シングルス、同ダブルス、学校対抗で3位入賞、2022年関東学生選手権女子シングルス、同ダブルス優勝。2022-23シーズンに九州Aに入団。2023-24シーズンから京都Kに移籍。戦型は右シェークドライブ型で、強力なドライブと緩急を自在に操るラリーが持ち味。


(文・江良与一)

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