Tリーガーの強みや注目ポイントについて取り上げる本連載。今回は、祖母・両親が卓球選手という卓球一家に生まれた濵田一輝選手について取り上げます。


【経歴】
濵田選手は、高知県高知市で2003年9月12日に誕生しました。祖母は世界卓球選手権大会で金メダルを獲得した経験のある濵田美穂さんで、両親もともに元卓球選手という構成の卓球一家で育った濵田選手は、幼少期から卓球を始めます。ちなみに、弟の濵田尚人も卓球選手として活躍しています。

中学在学中の2016年全日本選手権大会カデットの部13歳以下男子シングルスで見事優勝を果たすと、翌年の2017年には、全日本選手権大会カデットの部男子ダブルスに、2024パリオリンピックの代表として選出された篠塚大登選手（木下マイスター東京所属）とのペアで出場。ここでも優勝を勝ち取ります。
またこの年は、ポーランドジュニア＆カデットオープンのU15男子シングルスでベスト4に入賞し、国際大会でも活躍できる強さを見せつけました。
2021年に出場した、全日本選手権大会ジュニアの部（高校生以下）では、見事優勝に輝いています。

2023年には、世界中から各国の代表となった大学生が集まる、FISUワールドユニバーシティゲームズに出場。男子ダブルスで銀メダルを獲得し、男子団体では銅メダルの獲得に貢献しました。

Tリーグには2021-2022シーズンから、琉球アスティーダより参戦しており、様々な活躍を見せています。
濵田選手は、日本国内だけでなく国際大会での経験、実績豊富なプレーヤーの一人です。


【2023-2024年のTリーグの成績】
濵田選手は、2023-2024年のTリーグでは琉球アスティーダに所属しており、シングルス1勝3敗、ダブルス2勝5敗の成績を残しています。


【濵田一輝の強みと注目ポイント】
濵田選手の強みは、強力な両ハンドでの強打にあります。

濵田選手の試合を見ていると、他の選手の試合よりもラリー数が少なく感じることがあるとと思います。これは、濵田選手の強打に対して、反応できない、もしくは反応はできているが、ボールの威力が強すぎて相手選手が打ち返したボールが卓球台を超えてしまうオーバーミスをすることが多いためです。

卓球では、強打の打ち合いをするシーンがよく見られますし、スーパープレーとしてテレビやネットで切り抜かれた打ち合いの映像が流れるため、卓球＝打ち合いのイメージをもっている方も少なくないと思います。濵田選手のプレーを見る際には、そうしたイメージの逆をいく試合展開とラリー数に注目してみてください。


濵田一輝（はまだ　かずき）
琉球アスティーダ所属
高知県出身　2003年9月12日生まれ
身長170cm　右シェークドライブ型


（文：山田一希）