Tリーグ男子が開幕。輝空の2点獲りで木下が静岡との熱戦制す!
卓球王国
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●Tリーグ 2024-2025シーズン男子開幕戦
〈木下マイスター東京 3−1 静岡ジェード〉
◯松島輝空/吉村和弘 9、−8、7 龍崎東寅/森薗政崇
◯林昀儒 −9、−8、5、7、10 森薗政崇
◯松島輝空 7、−10、−10、7、11 松下大星
大島祐哉 10、−8、−9、−9 英田理志◯
Tリーグの2024-2025シーズンがいよいよ開幕!
開幕の舞台は、昨シーズンのプレーオフファイナルで大熱戦が展開された東京・代々木第二体育館。会場の外には様々な卓球のアトラクションやゲームが楽しめる「バタフライガーデン」が設置され、キッチンカーも多数出店。12時開場の開場は、昼過ぎから賑わいを見せた。
男子開幕戦の対戦カードは、昨シーズン優勝の木下マイスター東京と、参入2年目の静岡ジェード。静岡は最少人数の4人で開幕戦を迎えた。
トップのダブルスは、初めてのペアリングとなる木下の松島/吉村が、昨シーズン11勝7敗の好成績を残した龍崎/森薗から貴重な白星。ゲームカウント1−1の3ゲーム目、木下ペアは松島のフォアツッツキ、吉村の強打に見せた逆モーションのストップなどでダブルス巧者ぶりを見せ、6-6のスタートから10−6と突き放して勝負を決めた。開幕戦が初采配である木下の王凱・監督代行も「オーダーを組む時点ではダブルスは厳しいと思っていたけど、そこで勝ってくれたのでホッとした」と試合後に語った。
2番の林昀儒対森薗政崇は、パリオリンピックの男子シングルスでもベスト8に入った世界ランキング7位の林昀儒のプレーに注目が集まった。しかし、序盤は意外にも森薗がペースをつかみ、縦回転の長短の読みにくいサービス、果敢に狙い打つバックカウンターなどで2ゲームを先取。一気に押し切るかと思われたが、3ゲーム目以降は林昀儒がフォアやミドルから出す巻き込みサービスを有効に使い、主導権を奪い返してゲームオール12−10で逆転勝利。
「オリンピックを終えた後にすぐ日本に来て、ファンの前で試合をしてくれたことにすごく感謝したい」。惜敗しながらも林昀儒に感謝のコメントを述べた森薗。「林昀儒はオリンピックとのボールの違いもあり、1・2ゲーム目は凡ミスも出ていたけど、それをしっかり修正してきた。試合巧者だなと感じました」(森薗)。オリンピックの閉幕後、8月19日に来日し、20日から練習に合流したという林昀儒。その真摯な姿勢が最後に勝利を呼び込んだ。
3番は松島対松下。昨シーズンは1勝1敗の両者、この試合も最終ゲームまでもつれる激戦となる。松下は変化の激しいフォアサービス、フォアの鋭いカウンターが炸裂。ゲームカウント2−1とリードしたが、松島はゲームカウント2−2に追いつき、最終ゲームも8−10から3回のゲームポイントを握られながら、ミスを恐れずにチキータを連発して13−11で勝利。「2−2の8−10の苦しい場面で粘ることができた。最後は全部チキータでいくと決めて、思い切っていったのが良かった」(松島)。
松島の単複2勝で、チームの勝利を決めた木下。しかし、静岡は今季から新加入した英田が一矢を報いる。対カットには絶対の自信を持つ大島に対し、1ゲーム目を先取されるも、バックサービスから威力ある両ハンド攻撃を連発。特に小振りながら威力満点のバックドライブ連打は、決定力抜群だった。試合の中盤からはフォアカットでの粘りやバックのナックルカットなど、カットも冴えて3−1で勝利を収めた。
「英田は静岡県(島田市)出身で、今季来てくれることになってぼくらもうれしい。開幕戦で良いパフォーマンスをしてくれたことは今後に向けて大きいですね」(森薗監督)
いずれ劣らぬ熱戦の連続となった男子開幕戦。しかし、入場者数1,419名は満員時と比べると6割程度という印象で、パリオリンピックの閉幕直後としては寂しい数字。見に来れば間違いなく面白いTリーグ。迷っている方、明日の女子開幕戦はまだ2階自由席は空席があるので、ぜひ代々木第二体育館に足を運んでみては?