【ツギクルTリーガー】低迷からの脱却を目指す 髙見真己


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ノジマTリーグ 2024-25シーズン男子は、昨期の覇者木下マイスター東京(以下KM東京)が5連勝を飾った一方で、金沢ポート(以下金沢P)、T.T彩たまはともに3連敗で今シーズンいまだ勝ち星なしと、徐々に明暗が分かれつつあります。このままKM東京の独走を許してしまわぬよう、他チームの踏ん張りに期待したいところです。


さて、今回は4月に行われた、実業団チーム所属選手による全国大会、ビッグトーナメントの男子ダブルスでの優勝という輝かしい実績を引っ提げて、金沢Pから2度目のTリーグ参入を果たした髙見真己(たかみ・まさき)選手を紹介いたします。

髙見選手は1999年6月に岐阜県で誕生しました。兄の影響で卓球を始めた髙見選手は、小学校時代に愛知の名門美崎クラブに入門し、同学年の木造勇人選手(T.T彩たま)らと切磋琢磨しながら腕を磨きました。小学校卒業後はより良い練習環境を求めて、全国から精鋭が集まる愛工大名電中学に進学。この選択は2014年のスロバキアジュニアオープンジュニアダブルス優勝などの結果をもたらしました。高校はエスカレーターで愛工大名電高校に進学。2016年のインターハイでは学校対抗で優勝、ダブルスで優勝、シングルスで準優勝という圧倒的なパフォーマンスを見せつけます。2017年にはインターハイ学校対抗、ダブルスでともに二連覇を達成。さらに同年の世界ジュニア選手権でも団体準優勝、ダブルス3位と充実した高校時代を過ごします。大学は愛知工業大学に内部進学し、2019年の全日本卓球選手権大会男子ダブルスで準優勝に輝くと、それまでの実績と勢いを買われて、T.T彩たまと契約し、Tリーグデビューを果たしました。
順風満帆に思えた髙見選手の卓球人生ですが、ここで大きな挫折が待ち受けていました。2シーズン在籍したT.T彩たまでの通算成績はシングルス勝ち星なしの1敗、ダブルスは3勝4敗とTリーグの高い壁にものの見事に跳ね返されてしまったのです。2021-22シーズンは心機一転、琉球アスティーダ(以下琉球A)に移籍しましたが、シングルスは2戦2敗、ダブルスも1勝1敗と苦戦。活躍の場を岡山リベッツ(以下岡山R)に移した2022-23シーズンも出場はシングルス1試合のみで敗戦と、飛躍どころか、試合出場もままならない状態が続きました。そして同シーズン後に岡山Rとの契約を満了すると、契約を結ぶチームは現れず、Tリーグからの撤退を余儀なくされました。

しかし髙見選手はめげることなく、実業団チームの日鉄物流ブレイザーズに所属し、修練を重ねていました。その修練は2024年4月のビッグトーナメントで結実します。男子ダブルスで優勝を果たしたのです。そして金沢Pと契約を交わし、1年の「浪人生活」を経てTリーグに復帰したのです。残念ながら9月25日時点ではまだ出場機会に恵まれていませんが、一度逆境を味わった身から復活を果たした力強さが、チームに必要とされる日はそう遠くないうちに訪れるはずです。

髙見選手の戦型は右シェークドライブ型で、両ハンドからの強烈なドライブをミスなく連打するラリーの正確さが持ち味です。また、チキータには自信を持っており、試合でも多用しています。ビッグトーナメントでは、ペアを組んだ藤村友也選手が細かいボールさばきで相手からチャンスボールを引き出し、髙見選手が仕留めるというシーンが数多くみられました。金沢Pはベテラン選手が多いチーム編成なので、経験豊富なベテラン選手にうまくサポートしてもらいながら、まずはダブルスでの出場機会を増やしていきたいところです。


髙見真己(たかみ・まさき)
1999年6月30日岐阜県生まれ。愛工大名電中学・高校を経て愛知工業大学卒。2019-20シーズンにT.T彩たまに入団し、Tリーグに参戦。琉球A、岡山Rにも所属し、2024-25シーズンから金沢Pに所属。戦型は右シェークドライブ型で、両ハンドからの強烈なドライブが武器。またチキータも得意としている。


(文・江良与一)

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