【ツギクルTリーガー】次世代エース候補の一番手 岩井田駿斗


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昨シーズン逃した覇権を取り戻そうと臨んだシーズンながら、6戦を終えて3勝3敗と予想外の苦境に追い込まれているのが琉球アスティーダ(以下琉球A)。張本智和篠塚大登の二枚看板を擁しながらの思わぬもたつきにヤキモキしているファンの方も多いと思いますが、このままで終わるチームではないはずです。ここからの巻き返しを期待しましょう。

さて、今回は、そんな琉球Aに今シーズンから加わることとなった現役中学生、岩井田駿斗(いわいだ・しゅんと)選手を紹介いたします。

岩井田選手は2009年10月に鹿児島県で誕生しました。現在法政大学卓球部で活躍している兄雄斗さんの影響で、5歳の頃からラケットを握り始めました。身近に兄というライバルがいたせいでしょうか、ぐんぐんと腕を上げ、2017年には全日本卓球選手権大会バンビの部男子シングルスで優勝し、天才卓球少年として注目を浴びることとなります。2019年同大会カブの部でも優勝を果たした岩井田選手は、次世代を担う存在としての地位を確たるものとしました。そしてこの年、家族は山口県に引っ越します。兄雄斗さんも通った、全国の俊英が集まる野田学園中学への進学への環境が整い、小学校卒業後は満を持すかたちで野田学園中学へと進学します。

中学入学後は1年生からレギュラーに定着し、全国中学生卓球大会での野田学園中学初優勝に大きく貢献します。2年時には同大会の男子シングルスで3位入賞を果たすほか、全日本卓球選手権大会カデットの部14歳以下男子シングルスで優勝しました。ステージがジュニアにアップした2024年1月の同大会では、ベスト8止まりとやや苦戦しましたが、アジアユース選手権ではU15の日本代表チームの主力として戦い、宿敵中国を破って優勝するという快挙を達成しました。世代の中でのトップランナーの一人であることは間違いありません。

そして、今までの実績を高く評価した琉球Aから誘いを受け、2024-25シーズンのTリーグ参入が実現しました。現時点ではまだ実戦デビューは果たせていませんが、そう遠くない将来にTリーグの舞台に立つことは確実で、世界屈指のリーグの、それも優勝争いを繰り広げるようなチームの、ハイレベルな試合を数多く経験することは、岩井田選手の実力向上に大いに寄与することでしょう。のみならず、張本選手、篠塚選手を始めとするトップ選手たちから、メンタルの整え方や効果的なトレーニング方法など、吸収することも多いはずです。

岩井田選手の戦型は左シェークドライブ型で、前陣で強力なドライブを放ち続けることが最大の武器です。また、後ろに下げさせられるようなことがあってもしぶとく追いついて打ち返し、自分の有利なポジションまで盛り返していく器用さ、粘り強さも兼ね備えています。まだ中学生であり、成長途上の身体に秘められたポテンシャルも非常に魅力的な選手です。左利きゆえに、右利きである張本選手や、ベテラン吉村選手などとペアを組んでのダブルス出場にも期待が持てます。彼らと組んでの実戦からは、練習とは段違いの学びが得られることでしょう。まずはTリーグのレベルに慣れることが必要ですが、戦力に余裕のある琉球Aならば、心理的負担が比較的少ない試合での起用も可能です。最適な環境を得た岩井田選手の才能がどこまで伸長していくのか、楽しみでなりません。


岩井田駿斗(いわいだ・しゅんと)
2009年10月14日鹿児島県生まれ。現在山口県の野田学園中学在学中。2017年全日本卓球選手権大会バンビの部、2019年同大会カブの部、2024年カデットの部14歳以下で優勝を果たす。今シーズンより琉球A所属。戦型は左シェークドライブ型で、前陣での強力かつミスの少ないドライブが武器。


(文・江良与一)

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